麻酔科
痛みを緩和するための治療
当院は痛みを緩和するための治療として「エコーガイド下ハイドロリリース治療」を導入しています。
この治療は、手足のしびれや関節痛、腰痛や首の痛みなどを緩和することができます。即効性があるうえに、痛みがある部位にピンポイントで作用することから、近年関心が高まっている治療です。
「過去にいろいろな治療をしたけど改善できなかった」といったお悩みを持つ方でも状態を改善できる可能性があります。また、「つらいので早く何とかしたい」と思う方も、ぜひ一度当院にご相談ください。
こんなお悩みはありませんか?
- 肩こりがひどい
- 首が痛い(頚部痛)
- 腰痛がひどい
- 関節が痛む
- 手足がしびれる
- 痛みが再発してしまう
- なかなか改善されない
- 痛みがひどく、動けない
- 痛みがひどく、寝ているのもつらい
痛みの原因
人間は手を上げたり、足を動かしたりするときに、身体の各所にそれぞれ存在する筋肉を使っています。それらの筋肉は、部位や目的に応じた動きをしますが、その中では隣り合う筋肉が異なる動作をすることが少なくありません。しかし筋肉は個別に「筋膜」という薄い膜で包まれているので、異なる動きをしても問題が無いようにできています。筋膜や、脂肪や靭帯、腱とその周囲をへだてる膜を総称として「ファシア」と呼びます。
近年の研究で、周辺組織と癒着を起こした神経やファシアが発痛源であることがわかってきました。無理な動作を続けたり、同じ姿勢を長時間保持したりすることで、筋肉とその周りの筋膜が血行不良や炎症を起こして癒着の原因となります。すると、それまで問題なかった筋肉がスムーズに動作できなくなり、痛みや違和感も現れるのです。
ハイドロリリースとは
「ハイドロリリース」は、痛みの原因となっている部位に注射を行い、癒着をリリース(剥離)することで状態を改善する治療方法です。癒着が起こっている部位は、(超音波検査機)を使うことで視覚的に把握できます。注射によって癒着を剥がすと、それまで動かしにくかった筋肉が動作しやすくなりますし、こりや痛みのほか痺れなどの緩和もできます。
- 料金
- 5,500円(税込)
従来の局所麻酔とのちがい
ハイドロリリースでは、目的部位に麻酔薬を微量に混合した生理食塩水を注射します。これによって、神経や筋膜の癒着を剥がし、痺れや痛みを改善することが治療の目的です。このとき、麻酔薬が血管に侵入するリスクはほぼないので、安心して利用できます。
従来の治療である局所麻酔では、薬剤の効果が切れるとまた痛みが出る可能性が高いですが、ハイドロリリースは問題の要因である癒着に作用するので、改善効果が長いメリットがあります。
ハイドロリリースの特徴
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筋肉の痛みを改善
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しびれを改善
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可動域の向上
ハイドロリリースは一時的に痛みを緩和する治療とは異なり、痛みの原因である筋膜の癒着を解消します。そのため、慢性的に悩まされていた痛みの緩和や解消に貢献できます。また、身体の可動域が増えて、動作が楽になることも珍しくありません。
ただし、効果の現れ方はさまざまで、治療が何度か必要な場合もあれば、初回の治療で改善が実感できる場合もあります。
ハイドロリリースの注意点
- 保険適用外のため、自由診療になります。
- 注射部位に痛みや腫れ、内出血が起こる場合があります。
- 注射後しばらくは、その部分が重く感じることがあります。
- 効果には個人差があり、即効性がある方もいれば、数日かけて徐々に良くなる方もいらっしゃいます。
- ハイドロリリースによって症状が解消しても、身体の使い方・姿勢を改善しないと再び癒着が起こって症状が繰り返されることもあります。症状の再発を防ぐために、正しい姿勢のためにストレッチや筋肉を鍛えるなど、手入れをする必要があります。
- 血液をさらさらにする薬を飲んでいる方は、慎重に行う手技にもかかわらず、注射後に出血や血腫を起こすリスクが高くなります。
治療の流れ
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Step01
診察
まず問診と診察をていねいに行うことで、癒着が起こっている位置の見当をつけます。そこから超音波を使って問題がある部位を特定して、注射によって状態を改善していきます。
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Step02
注射
超音波を使って視覚的に癒着が起こっている位置を確認し、注射によって薬液を注入して筋膜や神経の癒着をリリースしていきます。癒着が解消されると、筋肉は本来持っている滑走性を取り戻すので、痛みや動作のしにくさがなくなります。また、癒着が解消されると神経や血管にかかっていた圧力も軽減するので、血行が良くなりますし、神経に関連した痛みも改善されます。